緑地前で3人で撮影

緑地整備で新旧住民の交流の場に。育てた花が咲いたときは嬉しいですね。富沢まちづくりの会

富沢一丁目緑地を再生するために地域活動交付金に申請された「富沢まちづくりの会」の竹川さんと長谷川さんにお話を聞きました。

冨沢公民館で

活動をはじめたきっかけと地域活動交付金を申請されたきっかけを教えてください。


竹川さん 緑地に雑草が生い茂り防災上景観上も問題があるため活動を始めました。私は昔からこの土地にいるし、仕事も定年退職し、そろそろ地域のために何かせにゃいかんかなと思っていました。
長谷川さん 私は27年前くらいに富沢に引っ越ししてきました。竹川さんとは子ども同士が同級生ということもあり、そういうつながりもあって参加しました。
竹川さん 地域自治区制度が始まった平成25年度に申請を思い立ち、内容検討しているうちに何年か過ぎ、いつまでもこの状態ではいけないということで平成30年度に申請しました。整備するにあたり重機で掘る必要があり、自分たちではどうしてもできない部分もあったので。
長谷川さん 富沢一丁目緑地という自分たちが活動する場所がありましたからね。
竹川さん 花壇の枠を囲うための間伐材を自分たちで準備するなど、なるべく安上がりにできるように工夫しました。元々、この土地は雑草が生い茂っていて環境的にも良くなかったんです。汚くしておくとゴミを捨てていく人もいます。下水道のマンホールの周りも草だらけだったので、当時の下水道課の職員も草刈りが大変そうでした。今はきれいに維持してい
ます。

団体の会員は何人くらいですか?

竹川さん 現在は13人くらいです。ボランティア保険も加入して安心して活動しています。
長谷川さん 男性女性の割合は半々くらいです。

活動回数は年間何回くらいですか?

竹川さん 全体としては奇数月に集まっています。ただ、各々でも水やり、草取り、植え替えなどでこまめに活動しています。

活動していて良かったことはどんなことですか?

竹川さん 昔あった富沢地区の運動会も最近ではなくなってしまったり、区画整理完了後宅地化が進み、新旧住民同士の交流が希薄になってしまったという課題がありましたが、この活動を通じてあまり交流のない人と知り合えました。
地域のつながりがなくなると、災害が起こった時にもお互いの顔や家がわからないと困りますからね。
長谷川さん ちょっとした集まりでもそこから交流が生まれるのが良いことだと思います。

活動していてやりがいを感じる時はどんなときですか?

竹川さん やっぱり苦労して育てた花が咲いたときですね。以前と比較すると緑地らしくなりました。花の選定などは二人で決めています。菊を挿し芽にするなど工夫して。植えるときは会員みんなに声をかけています。

どんな人に参加して欲しいですか?

竹川さん 緑地周辺にお住まいの方に集まっていただきたいと思っています。

地域活動交付金のつかいやすさはどう思いましたか?

竹川さん 団体としてはありがたい制度だと思います。例年審査会と交付決定は6月ごろですが、花は4月から植えることもあるので間に合いません。もう少し早い時期に活動できるようになれば良いと思っています。

東郷のホームページを通じて伝えたいことはありますか?

竹川さん パンジーや葉牡丹など花がきれいに咲いたら住民の方に見てもらいたいです。出沢かえる会さんに菊のポットをいただいて植えさせてもらったこともあります。東郷の他の活動団体とも連携をとっていくことも大事なことだと思っています。

お二人は元々花壇に興味があったのですか?

竹川さん 旅行などでいろいろなところに行くと花壇があれば自然と目に入ってしまうようになりました。広島や神奈川など観光地はきれいになっていますよ。そしてどのように維持管理しているか気になります。自分たちのところもきれいにしていきたいですね。それに市内を走っていると道路の路肩の長い草が気になってしまいます。半場川付近の草は近隣住民が刈りきれいにしていますよ。ただ富沢は比較的新しい土地なので、昔から百姓している人は少ないんです。整備道具を持っている人が少ないからできないこともあると思います。
長谷川さん 農業とは全く縁のない人も多いので、土地を維持していくのが難しい面もあります。
この辺りは町の人なのでなかなか活動に参加してくれる人は少ないんです。もっと多くの人に積極的に参加して欲しいと思っています。ただ、資源回収やお祭りなどはみんな出てきてくれます。そのような活動と私たちの活動は別の話となるのでなかなか思うようにいかないこともありますがしょうがないですね。

 

あとがき

 インタビュー中偶然お会いした、緑地の近くに住む方にお話が聞けました。その方は数年前に引っ越してきたそうで竹川さんとは散歩や公園の清掃で話すようになりました。会のみなさんが作業しているところが見えたら参加しているそうです。「以前は草ぼうぼうでしたが本当にきれいになりました。ナメクジが多かったけれど少なくなくなりましたね。部屋からもきれいに見え、小さいお子さんがバッタを捕まえたりしてあそんでいる時もあります。」と、とても感謝していました。
以前から住んでいた住人と新しい住人の交流が緑地づくりで広がり、この交付金活動の成果が出ているのが感じられました。

                                      インタビュアー 関原香緒里
                                            文   浅井美夏

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