豊かな音楽を東郷に・・・音楽ボランティア「ポコ・ア・ポコ」

 川路在住の天野貴子さんが代表を務める音楽ボランティア「ポコ・ア・ポコ」。その活動の様子について,竹内がインタビューをしましたので,ご紹介します。  

音楽ボランティア「ポコ・ア・ポコ」の成り立ちは?

竹内 「ポコ・ア・ポコ」はどのようにできたのですか?  

天野さん 音楽大学に入学した18歳からずっとピアノ教師一筋で頑張ってきました。30歳の頃,友人に誘われて,ある市の「音楽療法の会」へ入会することになりました。そこで音楽について,一生懸命勉強しました。

 転機は父の認知症でした。 新城に嫁いでいたことや地元の恩師の頼みもあり,音楽ボランティア「ポコ・ア・ポコ」を立ち上げる決心をしたのです。メンバーはピアノの生徒さんだったり,友人,知人が集まったりして,今の活動メンバーに落ち着きました。リーダーとは言え,私は年齢的にしたから2番目。メンバーの皆さんは頼れるお兄さま,お姉さまばかりです。 そういえばまだ言っていませんでしたが,「ポコ・ア・ポコ」とは音楽の楽語。イタリア語で「少しずつ」という意味です。まとめて説明すると,「少しずつお近づきになれますように」の意味を含みます。  

「ポコ・ア・ポコ」の活動について

竹内 今までどのような活動をしてきたのですか?  

天野さん 私の記録ノートを見ると,今までに新城市内のすべての老人福祉施設やディサービス,グループホームに足を運んでいます。毎回1時間という枠の中で,2つのレクリエーションを挟みながら,季節を意識して簡易楽器を演奏し,12曲程度の歌を歌います。

  グループホームの利用者さんに合わせて,認知症リハビリの一つである「回想法」を使い,童謡や唱歌,流行歌を歌います。 若者が多い施設ではフォークやポップスのプログラムで演奏を行い,和気あいあいとした雰囲気で活動を行っています。メンバーには,音楽をCDに入れて個人練習ができるようにしてくれる人もいます。 ソロ演奏というスタイルもあり,誕生日などのお祝いの演奏をすることもあり,様々な活動を行ってきました。これらの積み重ねとメンバー全員のおかげで,「ポコ・ア・ポコ」は表彰もされました。  

 コロナ禍によって,今まで通りの活動ができなくなった音楽ボランティア「ポコ・ア・ポコ」。いつか皆さんに素敵な音楽が聴かせることができる日を信じて,活動再開のために準備を進めているそうです。是非,皆さんもいつかは「ポコ・ア・ポコ」の音楽を聴いてみてくださいね。

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