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富沢にお住まいのりゅうチャクマさんにインタビューしました。りゅうさんは「なみだの分かちあいアジア」と名前をつけたアジアの人権活動をしている方です。アジア各地から衣料品や小物を仕入れ販売することで活動資金を得ています。ただアジアの衣料品を売るだけでなく、その背景を知ってほしいと思って物を扱っています。りゅうチャクマのチャクマはバングラデシュの東部の少数民族チャクマ族からつけた名前とのこと。
りゅうさん 名古屋生まれ名古屋育ち。高校生のときに伊勢湾台風があって、その時名古屋市の南区の高校に通っていたんだ。級友の多くが皆被災してしまい、友人と二人で救援隊を作って被災地に行って救援活動をやったんです。一升瓶にお茶をつめて乾パンを持って、登校しない級友を訪ねて生存確認をしたのが社会運動に関わったきっかけ。その翌年が60年安保。安保闘争にも参加したの。社会活動に目覚めたのはそのあたりです。その後 宗門の短大を出てお坊さんをしてました。
インタビューさせていだだいたときに フェアトレードでインドダージリンで直接仕入れた初摘みのダージリンティーをいれていただきました。
りゅうさん フェアトレードは、はじめ現地の村で作ったものをお土産でもらったことがきっかけで始めました。これを売ればいいんだって思い、現地のものを買うようになったんです。買えば現地の人にお金が入るんです。コロナ前には年2回ほど希望者をミャンマーやタイへ連れて行くスタディツアーも企画していました。2週間ほど学校や難民村を訪れて交流しました。インドの村や難民村にステイすることもありました。
りゅうさんに東郷地区のお気に入りを聞いてみたところ 東郷地区の住みやすさをあげてくれました。
りゅうさん 山の腹に霧がたなびくのがいいね。名古屋では見られないから。特に雨上がりの山々は綺麗だね。あと土地があるから家が大きいよね。花だって置く場所があって犬がいて、畑もある。奥に行くと山もあるし、飯田線もいいね。時々通るのも時間がわかる。夏になってもうぐいすの声が聞ける。名古屋では聴けない美しい鳥のさえずりも嬉しいです。夏は蜩(ひぐらし)、これもまた面白しです。息子が高校時代うぐいすの声を聴きながら自転車登校するのを贅沢だと言っていました。それに夜が暗いのも気に入っているよ。名古屋から帰ってきて暗いのがほっとするって。息子の名言だけど、新城はなんにもない、だけどなんでもある。
その2の記事でりゅうさんのおこなっている「なみだの分かちあいアジア」の活動内容をお伝えします。
りゅうさん 支援や援助ではない分かちあい。クリスチャンが使う言葉だけどね。支援とか援助はする人される人という関係をつくる。支援、援助することで皮肉にもその関係が限定される。分かちあいは同じ地平に立って平等。お金がなくても時間や労働力や笑顔を分かちあえるんです。
取材日2022年4月9日
取材 関原香緒里 浅井美夏
文 浅井美夏