ニイダニ移住日記 ~ご近所さん編~


瀬戸物はご近所さんからもらうもの。お野菜はご近所さんからもらうもの???

愛知県瀬戸市に住む友人は、
「お皿などの陶器は近所の工房からもらうものだから、わざわざ買ったお皿とか家には無いなぁ~」
なんて私にとって本当かどうかびっくりするような話をしてくれたことがあります。
地元ならではの「あるある」なのでしょう。
焼き物好きな私は、当時わざわざイベントに足を運んで、重たい思いをして持ち帰るのが「ふつう」だったのです。



また、
以前住んでいた家では、実家の母が遊びに来るたびに、箱いっぱいのお野菜を買って、持ってきてくれました。
「あんたたちも食べるものがあれば何とかなるでしょ!」
そう言いながら、実家の母は、何かしらのお野菜を持たせてくれてました。これも私の「ふつう」の光景でした。




2021年、私はここ新城市東郷地区に越してきました。
ご近所さんになる自宅の周りの人達に、「これから夫婦二人で新規就農目指してがんばります」という一言をのせて挨拶まわりをしました。

(さ~て、これからどんな生活になってゆくのだろう・・・)期待いっぱいの中、改めて家の周りの方に会った時に、「こんにちは~~。」の一言から、少し話をすると、お近づきのしるしにと、まさに足元の畑からひょいっとお野菜を採って、ポンと私の手にのせてくれました。

「??????汗、えっと・・・・」私が戸惑っていると、
「今晩の足しになるでしょ~~~いいから持ってき」とニコニコ笑顔をくれました。

まさに、農業を目指す私が憧れる「ふつう」が起こった瞬間でした。

なぜかって、「今採りたてのお野菜」というのは、私にとって代えがたい「極上の品物」で(笑)それをこんな笑顔でもらって本当にいいの??って感じなのです。

家庭菜園とは思えない、ご近所さんの立派な畑に毎日刺激をもらいながら、今は自分たちの圃場に足を運べるようになりました。いつか、私の憧れる「ふつう」ができるように。

今までの、この「ふつう」、のお返しができる日まで、ご近所の皆さん今しばらくお待ちくださいね。
私もここ東郷地区に住み一年が経とうとしています。この温かみのあるお付き合いは、私にとって、とても心地よく、安心をくれます。これからずっと無くなることなく続いてほしい気持ちでいっぱいです。

文  新谷博美

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