守ろう
11月5,6日の2日間にかけて、東郷中学校体育館で実施された「東郷防災キャンプ そなえ」に参加してきました。噂には聞いていましたが…防災について学ぶ機会としては、とても勉強になることばかりでした。その様子を佐々木昌也がお伝えします。ちなみに東郷防災キャンプについては、他の参加したライターも記事にします。是非読み比べてください。
〇防災キャンプって何?
みなさんは大きな災害が発生したときに災害が発生したときにつくられる「避難所」って知っていますか?2011年の東日本大震災や1995年の阪神淡路大震災などの災害において、テレビのニュースで伝えられたものをイメージされる方が多いと思います。しかしながら、災害から逃れるために避難する場所と家屋が壊れ一時的に避難して過ごす場所の2つの避難所が混ざってしまっているのではないでしょうか?
今回の防災キャンプでは大規模な地震が発生したあとに立ち上げる避難所が舞台になります。その舞台となる新城市立東郷中学校は新城市の指定避難所として認定されています。今回の防災キャンプでは、東日本大震災を経験した南三陸町の方々の協力を得て、特別に東郷中学校で行われました。ずばり、避難所体験をリアルタイムで経験することができるのが、この防災キャンプ最大の特徴です。本当であれば、宮城県南三陸町で体験する活動なのですが、出張版という形で今回の防災キャンプを実施していただいています。東日本大震災を経験した方々だからこそ、避難所体験がどれだけ大変であるかを体験談も含めて伝えてくださいます。
東郷地域から50名を越える参加者があり、上は70歳代から下は中学生までいろいろな立場の方が参加していました。私の視点でいくつかのテーマに沿って、体験レポートをしたいと思います。
〇避難所を作るには○○が必要です!
この防災キャンプでは、実際に大地震が発生したと考え、避難所運営をすることが活動のメインとなります。皆さん、避難所に来るのは地元の方々ばかりと考えていませんか?そうではありません。たまたま仕事で東郷に来ていた人や、東名高速で移動中の観光客などいろいろな人が一斉に訪れることが想定されています。また、家族で離ればなれになってしまう人、持病があって薬が足りない人など地元の人でもいろいろな想定がされていました。実際はどうなるかわかりませんが、かなり困難な状況になる想像がたやすくできます。
さて、避難所を作るには何が必要なのでしょうか?マニュアルや資材などきりがないように思えますが、私が一番に感じたことは「協力」です。それぞれの持ち味を生かし、協力し合うことが大切であると感じました。だんだん暗くなっていくにつれて、電気や水道がストップした状態で、夕ご飯の用意や寝床の準備などを行うのはとても大変でした。これでけが人がいたら・・・なんて思うとちょっとぞっとします。でもこのような活動をしていく中で自然とチームができていたと思います。朝の会場を協力して、あっという間に片づけてしまう姿に、南三陸町の方々はびっくりしていました。
〇たくさん話し合いをしましたよ!
避難所運営を通して活動をしていく中で、話し合いをする場面がたくさんありました。例えば「スムーズに避難所を作るには?」とか「寝る場所の配置はどうするべきか?」など、必要に求められた話し合いや、今回の防災キャンプの振り返りなどじっくり話す場面など活動だけでなくそういう場面がしっかり用意されていました。
また、南三陸町の方々の体験談を聞く場面では、用意された時間ではとても足りないぐらい各グループで話し合いをされていました。経験されたことを伝えることは辛いこともあると思います。ですが、それ以上にその辛いことが再び起きぬよう・・・は難しいかもしれませんが、南三陸町の方々の思いをたくさん感じることができました。
自分的にとても印象的だったのは、2日目の朝の振り返りの場面でした。参加していた中学生が、大人に混じって堂々と発言していました。防災を考えることの大切さに気づくとともに、中学生ならではの視点で語っていた姿に感動してしまいました。中学生の皆さん!あなたたちは地域にとって頼りになる存在ですよ!なにかあったとき頼みますね!
〇防災キャンプのまとめ
東郷地域には8,000人を超える人々が住んでいます。今回は50人そこそこの参加でしたが、きっと、このイベントから防災の対する意識向上の種が参加者によって配られていくと感じています。いつ起きるかわからない、大震災。今年度立ち上がった「東郷の防災を考える会」が防災意識向上の推進役となりますので、皆さんもアンテナを高くして、活動へのご理解をよろしくお願いいたします。
南三陸町の観光協会のホームページにも「東郷防災キャンプそなえ」の記事がアップしています。是非、ご覧ください。
(ライター 佐々木昌也)